2021年12月23日 19:00

XRやメタバース市場の創造に取り組むSynamon(シナモン)は、奥村組と、茨城県つくば市に所在する奥村組技術研究所内施設の室内環境実験棟を活用した「メタバース技術研究所」を構築した。

本技術研究所では、年間を通じて各種実験のための増改築工事を予定。増改築等の建設工事では、作業の手戻りを減らすためにモックアップを作成し施工検討を行う。そのさい、現実に近い素材を活用し実物大で再現する「実寸大モックアップ」、縮尺を変更し3Dプリンター等で再現する「縮尺版モックアップ」が存在するが、それぞれに課題がある。「実寸大モックアップ」は、モックアップ作成のコストが高く、施工検討期間の保管場所の確保が困難であり、検討後に産業廃棄になる。一方の「縮尺版モックアップ」は、サイズが小さいためにモックアップ作成が困難であり、実物大ではないが故の手戻りが発生する。

そこで、バーチャル上でモックアップを再現し施工検討を行うことができる「メタバース技術研究所」を構築。バーチャル上にモックアップを再現することで実寸大スケールであらゆる角度の施工検討ができるため、手戻り発生の減少に貢献できる。

また、BIM、i-Constructionなどの既存データを活用することでシームレスにバーチャル上に3Dモデルを配置できるため、コストをかけずにかつ手軽に施工検討が実施することが可能。メタバース上のVRシミュレーションを通して各種実験のための増改築工事の検討精度を向上させ、設計・施工工数の削減を目指す。