2021年12月21日 15:34

凸版印刷と株式会社「3dig(スリーディグ)」は高解像実測データを活用し、高精細なバーチャルヒューマン領域で2021年12月より協業を開始する。

バーチャルヒューマンはこれまで、表情や動きの不自然さや、印刷物や高解像度ディスプレイでは粗さが目立つなどの課題があった。また表情やしぐさが繊細になるに従って薄気味悪さを見る人に与えてしまう、いわゆる「不気味の谷現象」といった課題も。一方で、実在する人物を起用すると、肖像権などの権利処理やそれに基づくコンテンツの管理で費用を要する。さらに起用した人物に問題が発生した場合、そのコンテンツが使用できなくなるというリスクがある。

そこで凸版印刷と3digは、AIが生成した実在しない人物を用い、肖像権フリーのコンテンツ制作で協業を開始。活用するのは、凸版印刷の持つ「トッパンバーチャルヒューマンラボ」内の「ライトステージ」を用いて計測した高精度な人体に関する実測データ。3digの持つAIによるバーチャルヒューマンの自動生成システム「anma」によって、フォトリアルなバーチャルヒューマンを安価に作成。AIが生成した実在しない人物など、肖像権フリーのコンテンツを広告代理店や地方自治体などに提供する。

今後、2022年4月までに肖像権フリーでフォトリアルなバーチャルヒューマンを自動作成するプラットフォームを構築し、広告業界や地方自治体に向けに提供。2025年度までに10億円の売上を目指す。