2021年11月29日 19:37

株式会社「つぐつぐ」が運営する東京金継ぎ教室「つぐつぐ」では、金継ぎ器を保管する棚の拡大工事を11月24日~26日に実施し、店内の一般公開を開始した。金継ぎを「習う」・陶器の修理を「依頼する」のに加え、本物の金継ぎ器を展示し、「購入できる」店舗へと生まれ変わった。

室町時代からある日本の伝統的な修理技法「金継ぎ」は、割れた陶器・磁器を漆を使って修復。つなぎ目に金粉や銀粉などを蒔いて装飾し、修復跡をあえて目立たせる、日本の伝統修復技法。よみがえった器は、壊れる前よりさらに美しく価値が高くなることで知られている。

現在、世界からも注目され芸術的評価の高い金継ぎだが、日本人の認知率は半分以下と推定され、金継ぎについて聞いたことはあっても直接見たことがある人は少ない。同社では、修理中のものから完成した器まで、さまざまな種類の金継ぎ器を一堂に集めて展示。一般の人たちが、気軽に立ち寄って直接見ることができる場所へと改装した。

金継ぎ器を保管する棚面積を約5倍、面積にして約15平方メートルにまで拡大し、金継ぎされた器を壁一面に並べて一般公開。自然の木材を使用した和モダンなデザインで、世界中の人が訪れたい場所にリニューアルした。修理中の器の保管庫としてのみならず、金継ぎの工程を目で楽しめ、漆による修復過程を学べるような陳列となっている。