2021年11月11日 19:00

ケルヒャー ジャパンと金武町役場 農林産課は、10月28日、「ツルヒヨドリ」防除の新手法の検討ならびに多くの町民が利用する公園等における利活用化を目的とする実証実験を開始。地中に染み込みやすい温水を定期的に散布した結果、散布翌日には雑草が黄色や茶色に変色し始めた。
雑草は繁殖力が強いため、定期的な除草が欠かせない。これまでは草刈り機や農薬・除草剤による除草が主流だったが、人手による作業はコストがかさみ、また環境意識への高まりから除草剤の散布も難しくなってきた。こうした中、ケルヒャーは長年培ったノウハウをもとに、「温水除草システム」という仕組みを開発した。
ケルヒャーの温水除草システムは、温水高圧洗浄機に除草用専用ノズルを組み合わせることで、ノズルの先端から100℃に近い高温水を吐出。高温温水には雑草に含まれるタンパク質の構造を変える力があるため、雑草の根元まで高温水が到達することで、雑草を根絶やしにすることができる。これにより一定期間雑草が生えにくくなるので除草作業の回数を減らすことができ、作業者の負担軽減に貢献。また農薬や除草剤を使用しないので、環境負荷の少ない除草作業が可能になる。
今回は、ケルヒャ―のエンジン式高圧洗浄機「HDS 1000 Be」と、さまざまな除草範囲や用途に対応できる除草用アクセサリーを使用。ツルヒヨドリの根のタンパク質構造を変異させ、育成障害を発生させる事で除草を行う。金武町役場とケルヒャ― ジャパンは今後も実証実施を継続し、環境負荷と労働力に配慮した防除の実現を目指す。