2021年04月09日 18:36

セコムグループのTMJは、小倉縞縞とのタイアップによりオリジナルの小倉織布マスクを作成した。小倉織(こくらおり)は、江戸時代初期から豊前小倉藩(福岡県北九州市)で袴や帯などとして織られてきた。多用した経糸が色のリズムを生む、立体感あふれるたて縞が特徴。

徳川家康も愛用したと言われ、丈夫でしなやかな質感の木綿布は日本全国で珍重されていた。戦時下の昭和初期に一旦その技術は途絶えたが、染織家の築城則子さんが偶然に出会った小さな布の断片から2年近くの試行錯誤を繰り返し、1984年に復元・再生。北九州の伝統技術を蘇らせた。

たて糸が多く高密度に織られている小倉織は、丈夫で、飛沫防止にも優れ、肌ざわりもよく、なじみやすい。くり返し洗って使用でき、使っていくほどに滑らかになり、経年変化する生地の質感や縞の表情も楽しめる。日本の礼法である「折形」よりアレンジされた立体的なデザインは、息もしやすく見た目も美しい、生活のあらゆるシーンになじむ布マスクとなっている。

TMJは2002年に北九州市へと進出して以降、日本全国への拠点展開を進めると共に、地域に根差した企業活動と雇用創出を重視した取り組みを続けてきた。小倉縞縞は、北九州市の伝統織物「小倉織」を製造・販売する企業。今回の取り組みをはじめ、TMJはこれからも地域貢献と持続可能な社会創りを目指していく。