2021年03月18日 15:47

凸版印刷は、獣害対策支援サービス「リモワーナ」を、4月1日より販売開始する。

野生の鳥獣による農作物被害や人間の居住地域への出没被害が全国で問題となっており、全国で年間約158億円の農作物被害が出ている。農林水産省としても有害鳥獣対策には年間約100億円以上の予算を確保して取り組んでいるが、有害鳥獣対策を担う地元狩猟者の高齢化が進み、設置した罠の日々の見回り作業の負荷が大きいことも課題となっている。

凸版印刷は、次世代LPWA規格ZETAを活用した、さまざまな遠隔センシングサービスの開発を推進している。今回、ZETAを活用した罠センサーおよび、罠のリアルタイム監視システムを新たに開発。獣害対策を効率的に行うことができる「リモワーナ」を販売開始し、遠隔地にいながら罠の状況をセンシングできるようにすることで、獣害対策に貢献する。

ZETAでは中継器によるマルチホップが可能となる為、イノシシや鹿が生息する山間部など電波が届きにくい場所に対しても、中継機を活用する事で安定的に通信することができる。また、「くくり罠」や「はこ罠」など既存の罠にセンサーの後付けが可能。罠センサーにはGPS機能が備わっており、PCやスマートフォンから、設置した罠の位置情報や罠センサーの作動状況をいつでも閲覧可能だ。自治体職員や狩猟者など複数メンバーでの情報共有も可能なため、より効率的な有害獣対策に貢献する。

罠のリアルタイム監視システム利用料は、罠センサー1台あたり月額550円から(罠センサーの数などによって価格は変動。各種デバイス代は別途見積もり)。

凸版印刷