2021年03月09日 16:01

松浦産業は、従来品の取っ手製造技術を応用し、商品を梱包する箱に取り付けられる環境に配慮した紙の取っ手「クラフトハンドル」を開発し、1月から取り扱いを開始した。

1932年にわら縄ロープ生産からスタートした同社は、1966年からPP・PE延伸ロープ生産を始め本格的にプラスチック業界に進出した。現在は紙袋用取っ手の国内トップシェアメーカーとして、食品・アパレル・小売など様々な業界の紙袋の取っ手やタックハンドルを生産している。

これまでSDGsは政府や自治体を中心に展開されていたが、近年は民間企業においても積極的に関与する機運が高まっている。食品や日用品を取り扱うメーカー各社も、2020年7月から開始した「レジ袋有料化」を受けて商品の包装について見直す行動が活発化。同社は、袋の減少から箱需要を視野に入れた古紙回収分別不要の紙製「クラフトハンドル」を48種類のカラー展開で開始した。

これまでの商品包装の概念は、商品を入れた箱をさらにプラスチックまたは紙でできた袋に入れるのが主流だった。しかし、レジ袋の有料化(一部紙袋も含む)の流れを受け、商品をいれた紙箱をそのまま持ち運ぶというスタイルが増えてきた。これにより紙袋メーカーも紙器の開発に力を注ぐ傾向にある。多くのメーカーは、その世界感、商品の画像や利用方法を紙箱で表現していることが多く、紙箱を持ち運ぶこのスタイルは購入者に自社商品のPRをしてもらうことにもつながる。紙製の取っ手「クラフトハンドル」という選択は、SDGsに取り組む企業としての姿勢を示すことができる紙箱には必要不可欠な存在だ。

松浦産業