2020年12月16日 11:55

JR東日本スタートアップとグリーンインパクトは、JR東日本沿線の湧水を活用し栽培する「鉄道わさび」栽培の実証実験を行う。
JR東日本スタートアップは、JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVC。グリーンインパクトは、日本の湧水資源を活用したわさび栽培の事業化を進めている。
国産のわさびは、気候温暖化に伴うわさび田の水温上昇、干ばつ傾向の深刻化などで、生育環境が年々悪化。この10年ほど、収量は右肩下がりが続いている。また、国産のわさびは世界的な和食ブームにより世界的に需要が高まっている農作物であり、サプリメント等の加工品としても高値で取引されている。今回、JR東日本の沿線で豊富に湧き出す湧水を活用して、わさび栽培及び流通や加工の実証実験を行うことで、新たな「鉄道わさび」栽培のビジネス化を検証し、わさび栽培を通じた地域の活性化を目指す。
栽培場所は、新潟県南魚沼郡湯沢町茅平地区と、千葉県君津市久留里地区。トンネル湧水はミネラル分も豊富と言われており、また年間を通じて水温も低い為さわび栽培に適していると言われている。GALA湯沢スキー場の下を走る上越新幹線のトンネル湧水は駐車場の消雪や、軟水化装置を介して飲用として利用している。本実証実験ではそのトンネル湧水を活用して本わさび栽培を実施する。また、伊豆・長野等のわさび産地に比べ、わさび生育条件下においての湧水量や水温等に恵まれていない千葉県でのわさび産地化を目指すべく、県内有数の湧水量を誇る千葉県君津市久留里地区にて、わさび生育の実証実験を実施する。