2020年08月27日 12:52

神楽坂乳業は、人の体内で働くプロバイオティクス・プレバイオティクス作用をヨーグルト製造に応用した「神グルト(kamigurt)」を、7月1日から正式発売した。
同社の林和彦さんは、6月に30年以上勤務した大学病院を退職し、自身が開発した「神グルト」を製造販売する同社CEOに就任した。「神グルト」の主な特徴は、ヨーグルトの製造工程に、人の体内で見受けられるプロバイオティクス、プレバイオティクス作用を導入したこと。5種類の乳酸菌にナットウ菌の仲間である糖化菌を加え、オリゴ糖や食物繊維など多様な栄養源を加えて最適化した、「5+1コンセプト」という独自製法によって共生発酵を可能にして、重層的な味や舌触りをもたらした。
同社は、林さんのアイデアをもとに2018年に設立。同氏は大学病院での長い経験から、人々に正しい健康知識を伝えることが非常に重要であること、そして病気によって離職せざるを得なくなった人には、経済的および社会的なサポートが不可欠であることを痛感していた。病気を予防し健康を維持するには、まず食事が重要であると考え、特に食べやすく、世界中で親しまれているヨーグルトに注目。「神グルト」の商品化に成功した。一方で、がん患者のような社会的弱者に就労の苦労が絶えないことから、同社で働いてもらうことで、その生活を経済的にサポートして社会参加を促し、それぞれの困難に向き合う勇気を持ってもらうことを期待している。