2020年03月23日 17:13

日本ケアフィット共育機構が展開する、「共生社会」実現のためのムーブメント「チーム誰とも」(誰もが誰かのために共に生きる委員会)は、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターと共催で、2月13日~15日に「バリアフルレストラン-トライアル版-」を開催した。

「バリアフルレストラン」は、「車いすユーザーが多数派の仮想世界」を体験し、「当たり前ってなんだろう」を問いかける体験型プログラム。現実世界では多数派の二足歩行者と少数派の車いすユーザーの立場を入れ変えることで、多数派の当たり前によって成り立っている社会の偏りを体感し、「障害の社会モデル」について理解を深めることを狙いとしている。

店内では、レストランのスタッフもみんな車いすユーザー。天井の高さは170cm、天井だけでなくテーブルも車いすに合わせて低く、床はつるつるしており、二足歩行者のためのヘルメットも用意。これらは、車いす当事者の体験をもとに、現実世界における「当たり前」は誰にとっての「当たり前」なのかを問いかける演出となっている。

トライアル版として開催した今回は、3日間で官公庁や企業約100団体、約150名が参加し、多くのメディアでも報道され、SNSでも大きな反響につながっている。秋には一般公開を予定しており、プログラムのさらなる改良を進めている。「チーム誰とも」では、「バリアフルレストラン-トライアル版-」の開催を皮切りに、今後も「共生社会」の実現に向けて様々な活動に取り組んでいく。