2019年09月24日 09:40

世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、9月20日より、田んぼと生きもの保全キャンペーン「失われる命の色」をスタートさせた。
本キャンペーンは、WWFジャパンが2017年から九州北西部の水田地帯で展開している「水田・水路の生物多様性と農業の共生プロジェクト」への支援を呼びかけるもの。現在、日本全国で淡水魚の危機が進んでおり、「環境省レッドリスト2019」によると、汽水・淡水魚の約4割が絶滅危惧種だ。
日本では過去50年間に、土の水路や土手に囲まれ、多様な生物が生きられる水田の環境が、農業の近代化に伴い大きく失われた。その中にあって、多くの淡水魚が生き残っている場所が、九州北西部に広がる水田地帯。今、地元の行政や農業者の理解を得て、生物多様性に配慮した形で改修が行なわれる水田・水路を増やし、そこに奇跡的に生き残った貴重な淡水魚を始めとする生きものを守る必要がある。