2025年09月17日 19:37

スパイダープラスは、長谷工コーポレーションと2023年から本格運用を開始した「外壁タイル接着率判定システム」をバージョンアップした。

新バージョンでは、長谷工と東京大学松尾研発スタートアップ・Athena Technologiesが新たに共同開発した「AIを活用した画像解析機能」を採用したことで、当該システムによる接着率判定の適用範囲が拡大した。

有機系接着剤による外壁タイル後張り工法の検査は、従来、当該検査における接着状況の確認及び合否判定は目視で行っていた。そのため検査者による検査精度のばらつきが生じる可能性があり、また、検査記録作成には多くの時間を要していた。

「外壁タイル接着率判定システム」の従来バージョンでは、タイルと接着剤が同系色の場合、接着率の判定が正確に行われないケースがあった。新バージョンでは、新開発のAI画像認識技術セグメンテーションモデルを採用。iPhoneカメラでタイル裏面を撮影し測定範囲を指定するだけで、色彩に関係なく接着率の算出および均等な接着を判別し、合否判定を行うことが可能。

また、従来バージョンと同様に、建設現場で正確かつ客観的な検査および記録が即時に行え、事務所で検査記録が自動で作成できる。これにより、外壁タイル施工における検査業務全体の約65%(約12時間)の削減を実現する。今後、同社より本システムを外販し、業界全体の品質向上と生産性向上に寄与していく。