2025年09月08日 12:59

岡山大学の学術研究院医歯薬学域(医)医療情報化診療支援技術開発講座(整形外科)長谷井嬢教授(特任)は、電子学園日本電子専門学校(ゲーム制作科、アニメーション科、アニメーション研究科、コンピュータグラフィックス科、電子応用工学科)と共同で、小児がん患者のための新しいVR(仮想現実)リハビリテーションプログラムを開発した。

小児がんの治療では、長期入院による筋力低下や精神的ストレスから、リハビリの継続が困難になるという深刻な課題がある。本研究ではこの課題を解決するため、最新のVR技術とゲーミフィケーション要素を融合させる。新規に、①腕を上げる動作で魔法を放つ「魔法使いコンテンツ」と、②自転車エルゴメーターと連動して仮想空間を走る「自転車コンテンツ」の2種類を開発した。これらは単調な運動を「楽しいゲーム体験」へと変え、子どもたちが自発的かつ継続的にリハビリに取り組めるよう設計されている。また、個々の患者の身体状況に合わせて運動の負荷や感度を細かく調整できるため、安全で効果的なリハビリが可能だ。

この共同研究による画期的な成果は、本年開催される「東京ゲームショウ2025」(9月25日~28日、幕張メッセ)において、障がいの有無にかかわらず誰もが楽しめるゲームを紹介する新設の「オールアクセシビリティーコーナー」で初めて公開・展示される予定。

詳しい研究内容について