2025年08月08日 12:55

ピリカは、7月、自社開発のごみ分布調査サービス「タカノメ」自動車版の累計調査距離が200万kmを突破したことを明らかにした。これは地球50周分に相当する距離となる。
ごみの分布調査サービス「タカノメ」は、専用アプリを搭載したスマートフォンを車に取り付け、走行中に道路の様子を撮影。その映像をAIが解析し、ポイ捨てごみや不法投棄の分布状況を可視化する。こうして得られたごみの分布データは、清掃ルートの見直しや美化施策の効果測定などに活用され、自治体や企業での導入も広がっている。
海洋プラスチックをはじめとするごみ問題に対し、世界中でさまざまな対策が进められている。しかし、それらの施策の効果を測る「ものさし」となる明確な指標は、これまで存在していなかった。そこでピリカは2015年から、ごみの分布を定量的に可視化する調査サービス「タカノメ」の開発に着手。2021年からは、より広域の調査を可能にする「自動車版」の開発にも取り組んできた。
2024年5月からは、三井物産共創基金からの助成を受け、海外でのごみ分布調査を加速。7月時点で海外7カ国13都市における調査の累計走行距離は約3000kmに達した。
今後も国内外の調査エリア拡大とデータ精度の向上を通じて、どこにどれくらいのごみがあるのかを可視化。科学的根拠に基づく対策の社会実装をさらに進めていく。