2025年07月30日 12:19

静岡大学農学部と大学発スタートアップ企業S-Bridgesは、BMTチームの活動の一環として、茶殻から得られる繊維を活用したバイオマス合成皮革製を共同開発した。この合成皮革を使用したネームホルダーを、農学部夏季オープンキャンパスにて初披露する。

BMTチームとは植物を100%活用する事業を実現するために、アイシン、アサヒ飲料、デンカ、カゴメ、オルガノフードテック、帝人フロンティア、S-Bridgesの異業種7社でサーキュラーエコノミーを実現するエコシステムを構築する事業体。

今回開発された合成皮革は、S-Bridgesの独自技術「CB(Cell Breaker)処理」により茶殻から抽出された繊維を、帝人フロンティア社のバイオマス担持技術により、合成皮革の生地層に活用したもの。従来の植物由来材料を配合した合成皮革と比較して、平米あたり2倍以上のバイオマス素材使用が可能となる画期的な製品。石油由来素材の代替としての可能性に加え、天然皮革に代わるエシカル素材としても高いポテンシャルを有し、真の循環型社会の実現に向けた先進的な取り組みとなる。

今回はその試作品として製作されたネームホルダーを、静岡大学農学部の教職員に無償配布し、8月1日に開催される夏季オープンキャンパスにて初披露する。今後は、製品の実用性に関するフィードバックを受けながら、さらなる技術開発および量産体制の検討を進めていく。