2025年07月29日 15:56

京都芸術大学とアストラゼネカは、治験とは何か、また治験で使用する同意説明文書の内容を患者にわかりやすく伝えることを目的とした、産学連携プロジェクトを今年春より開始した。学生たちが制作する動画とマンガは、治験への参加を検討している患者やその家族の不安を和らげる新たな医療コミュニケーションのかたちとして、今秋の完成・発表を予定している。
治験で用いられる同意説明文書は、専門用語や長文が多く、患者や家族にとっては理解が難しいという課題がある。本プロジェクトでは、学生の創造力と表現力を活かし、説明文書の中でも特にわかりにくい項目や不安点を取り上げ、イラストやストーリーで丁寧に伝えることで、優しい治験の実現を目指す。
本取り組みでは、キャラクターデザイン学科の授業(ゼミ)内で、治験の導入動画を制作。プロジェクト期間中は、学生が定期的にプレゼンテーションや進捗発表を行い、治験に実際携わっているCRCや、アストラゼネカ社社員からの専門的なアドバイスやフィードバックを元にブラッシュアップを重ねながら、動画の完成を目指す。成果物は11月上旬の学科展(学園祭)で発表予定。
また課外活動として、治験の補助資料や同意説明文書に挿入することを想定したマンガ・イラストを制作。説明文書の内容について、説明する側(医師やCRC)が伝えにくい項目についても、挿絵やイラスト等で補う方法を模索している。