2025年07月24日 09:58

IHIは、エンジニアリング協会が主催する2025年度エンジニアリング功労者賞・奨励特別賞において、JERA碧南火力発電所4号機でのアンモニア燃焼実証への取り組みが高く評価され、エンジニアリング奨励特別賞を受賞した。
今回の受賞は、2024年度にJERA碧南火力発電所4号機において実施した燃料アンモニアの大規模転換実証試験(熱量比20%)の成果が、先進的な技術で、商用利用が可能であり、エンジニアリング産業の発展に多大な貢献が期待されたため受賞に至った。特に実証試験の評価項目であった燃焼性、プラント運用性、安全性などについていずれも良好な結果が得られたことで、火力発電設備の脱炭素化手段として期待されている燃料アンモニアの20%転換の社会実装が可能であることを示した点が評価された。
IHIでは、2010年代半ばからアンモニアの燃料利用に着目し、燃焼技術の開発を進めてきた。2019年度からは、NEDOの支援を受け、その中で実証試験のための事前検討を行った。これらの成果を踏まえ、2021年度からJERAとともに、碧南火力発電所でのアンモニア20%燃焼実証(NEDO助成事業)を進めてきた。2024年度に実施したJERA碧南火力発電所4号機における実証試験では、入念に開発を進めてきたことから、燃焼性能が良好であることを確認できた。この結果、本実証の取り組みは、火力発電所における脱炭素化の有効なモデルケースと位置づけ、この成果を他の発電所へ展開し、火力発電所の脱炭素化の実現に向けた取組みを加速させていく。