2025年05月28日 16:34

積水テクノ成型は、「マイクロオーダー射出成形品」「軽量・放熱・電磁シールド性を両立した高機能樹脂技術」の2つの製品・技術領域について紹介する動画を公開した。公開した動画では、医療・バイオサイエンス分野向け微細成形から、自動車業界が求める軽量化・機能性の高いECU部品への新たなアプローチまで、分かりやすく解説している。
「マイクロオーダー射出成形」は、高さ20μmのリブ形状や高さ15μmの凸形状などの精密な形状をプラスチック成形品に施す技術。従来の加工方法では、加工時間の長さや形状自由度の制限、コスト高が課題だった。射出成形技術を活用することで、大量生産性と安定品質を同時に実現。医療・バイオサイエンス分野で用いられるマイクロウェルやマイクロプレートなどの試料保持製品も、低コストかつ短納期での提供が可能となる。
また、近年、自動車の電動化やAD/ADAS(先進運転支援システム・自動運転)の高度化により、多数の電子制御ユニット(ECU)が車両に搭載されている。ECUに求められる課題は、放熱性能の確保と電磁シールド(EMC対策)、そして車体を軽くして航続距離を延ばす軽量化。
従来のECU筐体は金属製が主流だが、金属から樹脂への代替により、同形状で約45%の軽量化が可能になる。また、軽量化はEVやハイブリッド車にとって航続距離向上に大きく貢献するだけでなく、製品輸送コストや環境負荷の低減も期待できる。