2025年05月13日 19:00

KAICOとライフアップは、6月15日より廃校を活用した養蚕業復興プロジェクトを開始する。このプロジェクトは、熊本県あさぎり町で廃校となった元須恵中学校を利用し新規に養蚕業を行うもの。
ライフアップは、熊本県の球磨地域で障がい児の通所支援事業や障がい者の就労支援を行なっている。今回のプロジェクトにより、養蚕業復興を通して、障がい者の雇用創出と地域コミュニティ維持・発展等、地域振興活性化にも寄与することを期待。また廃校の再利用の他、近郊の耕作放棄農地に蚕の餌となる桑の木を植樹し、放棄地の再活用も行われる。
一方、KAICOは、今後ブタ用飼料添加物等の販売拡大により、3年後には年間1500万頭の蚕を調達すべく、近年衰退している養蚕業を、地方創生を絡めた新しい形で復興していくことを目指している。今回のプロジェクトにて飼育された繭・蛹全量を買取し経口ワクチン等の原料として利用する。
今回、養蚕を行う場所は旧中学校校舎だが、廃校を再活用し養蚕を行うことは、新たな建屋の構築が必要なく資源を有効活用することができる。また、細かく区分けされている教室は換気や清掃を行いやすいため蚕の飼育期間ごとに部屋を分類することが容易。最近では各教室に空調が完備されていることもあり、大きな改修工事を行うことなく養蚕に適した環境になっている。学校は地域の人々に馴染みがあり地域コミュティの活性化及び地域産業の継承にも繋がる。