2025年05月13日 12:31

片倉コープアグリは、コルテバ・アグリサイエンス日本およびコルテバ・ジャパンと業界の垣根を越えて協業し、窒素固定菌「ユートリシャN」の全国展開を6月より開始する。

農林水産省が掲げる「みどりの食料システム戦略」では、2050年までに化学肥料の使用量を30%低減する目標が設定され、持続可能な農業の実現に向けた新たな技術の導入が求められている。こうした中、窒素固定菌を活用したバイオソリューションは、化学肥料のみに依存しない生産性向上を実現する有望な選択肢として注目されている。

「ユートリシャN」は、コルテバ・アグリサイエンスが開発・提供するバイオスティミュラント資材で、世界各国での利用実績をもとに日本国内向けに導入される製品。「ユートリシャN」に含まれる窒素固定菌は、作物の葉に散布することで作物内に共生し、大気中の窒素を直接固定し、それを作物に供給する革新的な微生物資材。これにより、土壌中の肥料に過度に依存することなく、作物が必要とする窒素の一部を賄うことが可能となる。この技術により、従来の施肥体系を補完・最適化しながら、環境負荷の低減と収量の安定化を同時に実現する。

今回の協業により、国内での系統流通販売および普及を片倉コープアグリグループが担い、コルテバグループと密接に連携して、地域の農業生産者の人々に向けた技術支援と普及活動を展開していく。両社グループは、「ユートリシャN」の普及を通じて、作物の収量と品質の向上、および環境と調和した農業の実現を支援し、日本の農業の持続的な発展に貢献していく。

片倉コープアグリ