2024年12月11日 15:46

泉大津市立浜小学校の5年生が、1月10日と17日の給食時間に、「こども防災放送プロジェクト」を実施する。本プロジェクトでは、小学校の校内放送に防災無線を割り込ませる受信機を設置し、屋内でもクリアに聞けるようにする。また市内の67カ所の屋外スピーカーから、こどもたちの生の声で防災情報を発信する。

このプロジェクトは、11月4日の大防災訓練で1つの屋外スピーカーが故障し、鳴らなかったことがきっかけ。この反省を踏まえ、防災無線放送の目的と課題を再考した。

30年前の阪神・淡路大震災では生活インフラが大きな支障を受け、その教訓から本市は平成17年に同報系防災行政無線を整備。一方、騒音問題から「定時放送をしない」「訓練や災害時のみ鳴らす」という運用方針を取った。その結果、約20年間の平均放送回数は年4~6回。日常的に防災放送に聞き慣れてもらうためには放送回数を増やす必要がある。

しかし、20年前に比べて騒音基準が強化され、住環境への配慮から日々の定時放送を導入するのは難しい。そこで、「騒音じゃなく、耳を傾けたくなる防災放送」に浜小学校5年生が取り組む。確実に情報を届け、迅速に避難できるよう、小学校の校内放送に防災無線の割り込み放送をさせる実証実験にも取り組む。なお、割り込み放送の実証実験にはアルカディア社が協力する。