2024年11月19日 09:03

朝日新聞社のデジタル特集「プレミアムA巌より-袴田さん獄中からの手紙」が18日、文字を中心とした優れたデザインを表彰する「日本タイポグラフィ年鑑2025」の年間最優秀のグランプリに決まった。
「日本タイポグラフィ年鑑」は、「日本タイポグラフィ協会」が1969年から発行。文字そのもののデザインをはじめ、シンボルマークや書籍、インフォグラフィックなど10分野の優れたデザインを表彰・掲載しており、日本デザイン界の権威として知られる。
袴田巌さんが家族に宛てた2000枚超の手紙の文字を通し、長期拘束で精神が極限状況にある当事者(袴田さん)と読者を、デザインが橋渡ししたと審査委員長は高く評価した。また、インフォグラフィック部門では、2月24日付朝刊掲載の「空襲警報やまぬウクライナ」がベストワーク賞を受賞した。
編集局デザイン部次長、原有希さんは「「プレミアムA巌より-袴田さん獄中からの手紙」が、年間最優秀のグランプリを受賞しました。取材班、デザイン部、エンジニア、コンテンツ編成チームが協力して制作したこのコンテンツは、袴田さんの冤罪問題やその苦悩を深く掘り下げ、視覚的にも強く伝える工夫が評価されました。短期間で高品質なコンテンツを作り上げた努力が認められたことは、関係者全員の成果です。英語版も公開され、国際的にも再審問題への関心を喚起しています。今後も社会的な問題に対する啓発の一助となるコンテンツを提供し続けたいと思います。」とコメントしている。