2024年10月30日 13:05

旭化成とTISは共同で構築した偽造防止デジタルプラットフォーム「Akliteia(アクリティア)」について、インドにおける機能性材料の真贋判定へ活用。10月より、機能性材料メーカーであるアジア物性材料とともに、真贋判定の取り組みを開始する。「Akliteia」の海外における活用は今回が初。

アジア物性材料では、ダイヤモンドの加工プロセスにおいて使われる機能材料(セレン)を販売している。純度の低い偽造品を使用すると、検査の精度低下により原石加工時に採取できるダイヤモンドの量が減少し、純正品のブランド価値毀損につながる恐れがある。そこでこのたび、偽造品対策として「Akliteia」を活用することとなった。

「Akliteia」は偽造防止ラベル、真贋判定デバイス、ブロックチェーンの3要素で構成されており、「真正性の担保」と「原本性の担保」の両方を実現したプラットフォーム。偽造防止ラベルは旭化成独自の材料と技術を用いて製造された透明なラベルで、サブミクロン(1ミクロン以下)解像度の特殊パターンが印刷されている。この偽造防止ラベルを対象品に実装し、真贋判定デバイスによりスキャンすることで、その製品が真正品であるかどうかを確認。偽造品を排除するとともに、真正品の数量を把握することが可能になる。

さらに真贋判定デバイスのスキャン結果は、クラウドサービス「Akliteiaネット」に記録。どの段階で偽造品が多く混入されたかなど、被害実態の定量的な把握・可視化が行えるようになる。