2024年10月29日 12:48

高畑トラストは、奈良市の文化財建築「藤間家(とうまけ)住宅」を拠点に、海外からの参加者を対象としたアーティストインレジデンス(滞在制作)プログラムを提供する。

「藤間家住宅」は、江戸時代の終わり頃、奈良市高畑町で春日神官の住居として建てられた。このプログラムでは、海外の参加者が伝統的な日本文化に触れ、東洋絵画の修復や金継ぎの専門知識を学び、異文化交流を通じてその技術を深く理解することを目的としている。

中長期滞在を通じて、日本独自の修復技術を学ぶプログラムは、観光都市のオーバーツーリズム対策としても有効な高単価コンテンツとして、歴史建築の維持管理費に還元。滞在期間中、参加者は文化財修復工房を訪れ、地元の職人から技術を学びながら、伝統的な修復技法の実践的なスキルを身に付ける。帰国後はそれを活かして各国で文化財の持続可能な保存と継承に取り組むことを目指す。

滞在プログラムは、「装潢修理の基礎理論と実践 ~掛軸~」「実践する装丁 ~屏風の構造理解と制作~」「修復と創造 ~金継ぎ~」。それぞれの分野の専門知識を備えたインストラクターが各プログラムを担当し、参加者の滞在期間中指導を行う。参加者は藤間家住宅内または近隣のゲストハウス等に滞在しプログラムを受講する。

期間は2025年10月以降、4週間及び2週間の滞在プログラムを定期的に実施。定員は各プログラム最大4名まで。12月以降、ウェブサイトで募集開始予定。詳しくはこちら