2024年10月17日 12:55

大日本印刷(DNP)は、日用品・薬品・農薬等のメーカー向けに、酸性やアルカリ性、高濃度アルコールなど刺激の強い内容物への耐性を備えた紙製の液体容器を開発した。
酸性やアルカリ性、高濃度アルコールなど刺激の強い内容物に対しては従来、ガラス・金属・プラスチックの容器が使われてきた。しかし、廃棄~リサイクル時に自治体等で異なる分別の手間がかかるほか、内容物充填工場での資材保管スペースの確保、物流効率の一層の向上などの課題も。
そこでDNPは今回、食品用に提供してきた液体紙容器の耐性を高め、内容物の刺激が強い日用品・薬品・農薬等にも使用可能な紙容器を開発した。液体に使用する紙容器の複数の層の構成を独自に工夫することで、従来製品と比較して、刺激の強い内容物に対する耐性を高めることができた。
また紙容器は折りたたんだ形で、内容物を充填する工場に納入可能。ガラス・金属・プラスチックの容器と比べ、容器資材の輸送時や充填前の保管のスペースを大幅に小さくできるため、物流や保管の効率も向上。プラスチックボトルを使用した従来の包材から本製品に切り替えることで、プラスチック使用量を約82%削減できる。
加えて紙容器は、ガラス・金属・プラスチックの容器の紙ラベルよりも印刷可能な面積が広いため、さまざまなデザインで多くの情報を掲載できる。企業や製品のブランドメッセージや関連情報をより効果的に伝えることで、対象製品の購買意欲や企業ブランドの信頼性の向上につなげていく。