2024年09月18日 15:05

川田工業と、川田テクノロジーズならびに、常盤電機の3社は、川田工業の富山工場で製作する鋼構造製品の塗装効率と塗装品質の向上を目的とした「ロボット自動塗装ライン」とその実験棟を構築した。

現在、川田工業の富山工場では、熟練の職人が膨大な数の「SCデッキ」に対して吹付け塗装を行っているが、単調で過酷な労働であることから、職人の安定的な確保や技術の継承が課題になっている。また、塗装作業では環境温度や湿度の変化に左右されず塗装品質を一定に保つ必要があるため、職人には広大な面積をムラなく塗装する技術のみならず、温・湿度の変化に合わせて塗料の調合を微調整するなど、吹付け技術以外にも熟練工ならではの経験値が求められる。

今後「SCデッキ」の増産を目指すにあたり、熟練工が持つ塗装技術を継承し、塗装品質をより高めていくため、富山工場では塗装工程のインテリジェントな自動化を計画し、これを早期に実現するため、「ロボット自動塗装ライン」とその実験棟を構築した。本実験棟では、「ロボット自動塗装ライン」により、熟練工と同等の塗装品質を得るための各種テストを行うほか、温・湿度に応じてロボットの塗装条件を自動で最適化するなど、高い塗装品質と生産効率の向上を両立させるための技術を確立する。

本ラインと実験棟は、川田テクノロジーズが全体基本設計を、川田工業と常盤電機が「自動塗装ロボット」の製作を、川田テクノロジーズと日立産機システムが「自動搬送装置」の製作をそれぞれ担当した。

川田工業