2024年07月22日 09:48

日刊工業新聞社は、書籍「今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい空気圧の本」を7月21日に発売する。
空気圧の歴史は古いものの、目に見えない空気を測るのは非常に難しく、応用分野は限られていた。そうした中、計測技術が進歩すると同時に、半導体や食品、医療機器といった産業分野が発展していく。クリーンで扱いやすい空気圧の応用も加速。空気圧の応用範囲の拡大に期待が高まっている。本書では、圧力と温度、湿度によって変化する空気圧のメカニズムをひも解き、応用事例まで解説。機械の駆動源としての魅力を引き出す。
空気圧の利点は、油圧より漏洩による人体・環境への影響が少なく、電気より省スペース・軽量化である点。欠点は、圧力と温度、湿度の影響を受けやすいために制御・計測が困難な点だ。外的要因によって変化しやすい空気圧をメカニズムからひも解くことで、空気圧のエネルギー変化を理解するよう促す。
約50年前の空気圧利用は、埃やチリを吹き飛ばすブロアーが主流だった。そのような脚光を浴びない空気圧に対し、著者である香川利春さんは興味をひかれ、研究に取り組む。いまでは、半導体・食品・医療機器など衛生条件の厳しい業界での採用が増えた空気圧。長年、空気圧の技術を見てきた香川さんだから分かる、技術発展にもスポットを当てる。本書では、1項目を見開きで展開し、64項目で空気圧の全体像を解説。本文だけでは理解が難しいところを、イラストで解説。理解を促すようサポートする。