2024年04月03日 15:45

「水ing(すいんぐ)」社は、地震の影響により断水していた七尾市立能登島小学校に同社グループが開発した「非常用膜ろ過装置」を提供し、生徒たちの学校生活を支えてきた。3月末時点で七尾市内全域の断水が解消されたことから、4月4日、5日をもって、装置を撤去する。
同社では発災により、県営水道の供給が遅れると見込まれていた七尾市立能登島小学校に、「非常用膜ろ過装置」を設置し、2月中旬から生活用水を供給した。本装置設置前は、給水車が毎日水を運んでいたが、その水の利用は休み時間だけに制限されていた。そのため生徒たちは習字や理科、図工の授業などが出来ないほか、トイレを使う時間や場所を制限されている状況だったという。そこへ近隣の農業用水路を原水とした本装置を設置したことで、水の使用制限が緩和され、生徒たちの学校生活の向上に貢献した。
同社グループが開発した非常用膜ろ過装置は、近くの水源から生活用水を造ることが可能な装置。汲み上げた水を、浸漬槽内の膜でろ過して、機器ユニット内のポンプで学校の給水設備に送る。膜ろ過を採用しているため、確実な固液分離が可能であるほか、浸漬式のため高濁度原水が流入した場合にも安定した運転が可能。水質の変動が激しい水源においても、安定して処理能力を発揮し、安全な生活用水を供給する。