2024年03月27日 19:40

NTT東日本は、横浜市と協定締結し実施した「マンホール蓋の異常検知AI開発」に関する実証実験プロジェクトについて、「型式判定・異常判定」と「劣化予測の実用化」の実験を完了した。
横浜市には下水道管路施設として、マンホールが約54万カ所ある。老朽化する施設は急激な増加が見込まれており、維持管理の必要性・重要性が高まっている。そうした中、下水道管路施設のマンホール蓋は摩耗の進行やガタつき等の事象をもとに、職員の経験知等により交換時期を判断している。
一方、NTT東日本ではインフラ通信事業者として、通信ビル・電柱・とう道・ケーブル等の多くの通信設備を維持・管理している。その業務において、デジタル技術を活用して作業・業務の効率化を図っており、横浜市におけるマンホール点検業務のDX推進に貢献できると考え、「YOKOHAMA Hack!」に応募。この度、実証実験プログラムを開始するに至った。
その結果、下水道マンホール蓋は材質や設置年代を判別するための「型式判定」と、劣化状態を判断する錆・摩耗に関する「異常判定」は、現在の調査業務で適用できる精度の判定を実現。作業時間を短縮することが期待できる結果に。「劣化予測」では錆に関する劣化予測モデルを構築し、将来の錆の劣化進行を下水道マンホール蓋1カ所毎に算出することで、下水道マンホール蓋の更新計画策定の資料として活用できる可能性が得られた。