2024年03月26日 18:58

「OVA」は、子どもの自殺対策を目的としたChrome拡張機能「SOSフィルター」の本格開発に着手するにあたり、4月26日にキックオフイベントを開催する。

SOSフィルターは、1人1台配布される学習用端末「GIGA端末」で、深刻な悩みに関連するワードを検索すると、適切な社会資源などをプッシュ型で発信するChrome拡張機能。2023年11月にβ版を開発し、試験導入を進めてきた。その結果、自殺関連用語だけで月20~60件(生徒数981名の中学校・高等学校)を超える検索行動が行われていることが分かっている。

本格開発では、検索キーワードを「自殺関連用語」だけではなく、「自傷行為」「いじめ」「虐待」のように領域を拡充する。その他、相談窓口やセルフケアなど届けるコンテンツの見直し、デザイン面でのブラッシュアップを実施。7月には開発を終え、全国の教育機関が無償でダウンロードができるようにする。

現状のGIGA端末は、自殺に関連したワードを検索すると、フィルタリングで検索結果自体が表示されなかったり、管理者に通知されたりするなど、制限・監視的な対応がとられることが多い。SOSフィルターを導入することで、子どもたちがより適切な相談窓口につながったり、セルフケアの方法を学ぶことをサポートできると考える。

キックオフイベントでは、児童生徒における自殺対策の現状や課題についての説明のほか、SOSフィルターの仕組みや開発過程、今後のビジョンなどを紹介する。参加はこちらから。