2024年03月08日 16:27

商船三井とメトロウェザーは、メトロウェザーの長距離風況観測装置ドップラー・ライダーを、商船三井のグループ会社である商船三井さんふらわあ保有のRORO船「むさし丸」に搭載。東京−福岡間航路での実証実験を開始した。

ドップラー・ライダーとはLiDAR(レーザー画像検出と測距)の一種。空気中に浮遊する微細なチリに、人体に無害な赤外線レーザーを照射し、その反射波を受信する事で、周囲半径15km圏内の風向き・風速を 三次元で測定する事が可能。海上航行している大型船舶へのドップラー・ライダーの搭載は世界初となる。

ドップラー・ライダーにより、むさし丸から十数キロ遠方の風況を3次元的にリアルタイムで観測し、船上において遠方の風況の可視化を行う。それと共にDX化の一環として、高速データ通信システム Starlinkを通じて、船上で得られた風況等のビッグデータを陸上へ配信。船上での燃費削減、安全運航に寄与する事を目的としている。

商船三井は、グループ会社のコーポレートベンチャーキャピタル「MOL PLUS(エムオーエル・プラス))を通じてメトロウェザーに出資しており、幅広い分野での業務提携を推進している。本件はその取り組みのひとつ。両社はそれぞれが持つコア技術やリソースを活かし、これからも相乗効果により海運業と社会に新しい価値をプラスすることを目指し続ける。