2024年02月15日 09:03

TOMOMI RESEARCHは、令和5年度神奈川県内産業DXプロジェクト支援事業の一環として、伊藤忠丸紅鉄鋼と共同で、鋼板の疵検査プロセスの革新を目指し、高度なAI外観検査システムのプロトタイプを開発した。

プロトタイプ機は東京スチールセンターの長尺レベラーラインに実装した上で、PoC(概念実証)を開始。これにより安全かつ効率的な鋼板疵検査プロセスの革新を実現する。

本プロジェクトは、高品質な鋼材の供給を担保する上で重要な外観検査の自動化を目指した。従来、人の目での検査に依存していた鋼板の疵検査は、無害疵と有害疵の判別に熟練を要し、しかもその作業は危険を伴うという課題があった。TOMOMI RESEARCHが開発したAI外観検査システムプロトタイプは、これらの問題を解決し、一貫性のある検査の実現を目指す。

稼働中装置での検査を可能にするシステム開発では、実際の生産環境においても効率的に作業できるよう、鋼板加工装置稼働中での疵検査を可能とする画像処理技術を開発した。開発したシステムにより無害疵と有害疵を正確に分離できることが実証実験で確認され、システムの有効性が証明された。

開発したシステムに関して、スマートファクトリーJapan2024(2月20日~22日)にて展示および出展者セミナーで紹介。また、3月11日に開催されるDXプロジェクト成果報告会にて、技術の詳細とその応用可能性について発表する。