2023年12月13日 20:12

フィード・ワンは、水産養殖業の将来的な発展を見据えて、無魚粉飼料を始めとする次世代養殖に向けた技術開発の取り組みを推進している。その一環として、今般ソフトバンクが主導する「魚の鮮度やうまみの測定手法の確立」に向けたコンソーシアムに参画する。
魚の価格は魚種と重量で決められており、果物の糖度や牛肉の等級のような統一された品質規格がない。加えて、魚の品質基準の一つである鮮度(K値)については、簡単にリアルタイムに測定する手法が確立されておらず、魚のうまみに対して影響がある遊離アミノ酸についても特定されていない。
また、物流・運送業界の「2024年問題」により、長距離での鮮魚の運搬がより困難になるという懸念がある。これらの課題を解決する一つの手法として、おいしい冷凍魚を作り、品質を落とさずに輸送することが挙げられる。
本コンソーシアムは愛媛県トライアングルエヒメの支援を受け、「魚のうまみの新たな規格づくり」「おいしい冷凍魚のための規格づくり」「リアルタイムで魚の鮮度、うまみを測定する新しい手法の確立」について取り組みを行う。
まず真鯛のおいしい冷凍魚のための規格づくりおよび測定方法にフォーカス。その後、冷凍魚に適した養殖魚の飼養管理技術の向上に取り組み、フィード・ワンは得られた知見を活用し冷凍魚に適した専用飼料の開発に繋げる考えだ。将来的には全ての魚種について行い、日本の魚の規格標準化を進め、高品質な魚の輸出拡大により、日本の水産業の活性化につなげることを目指している。