2023年11月20日 18:57

Thinker(シンカー)は、ばら積み部品をまさぐってつかむカメラレスの新型ロボットハンド「Think Hand F」のアルファ版を、「2023国際ロボット展(iREX2023)」に初出展する。
「ばら積みピッキング」とは、ランダムに積まれたり、寄せ集められたりしている複数の対象物の中のひとつをつかみ取る作業。ネジや小さな部品を取り扱う際に必要となることが多い動作だが、カメラのみでのセンシングでは、位置や姿勢が一定ではない対象物の認識が容易ではないことから、ロボットマニピュレーションの世界では難度が高い作業とされてきた。
「Think Hand F」は独自のセンシング技法によって、死角とされてきた部分の認知をも可能にする「近接覚センサーTK-01」と、指の関節を柔軟に保つフローティング機構を搭載。これにより、カメラを用いることなく、従来の産業用ロボットでは難しいとされていた、指先でまさぐりながら対象をつかみにいく動作を実現した。展示会場では、「ばら積みピッキング」のデモンストレーションも実施する予定。
なお、「Think Hand F」アルファ版(量産を見据えた開発フェーズ)は、今後は作業現場などで実証実験を行いながら、製品化に向けた開発を進めていく。「2023国際ロボット展(iREX2023)」は、11月29日~12月2日に東京ビッグサイトで開催。詳しくはこちら。