2023年09月27日 15:45

篠崎運送倉庫は、9月21日、埼玉県行田市に、関東地方初となる木造定温営業倉庫を竣工した。これは、6月21日、岩手県北上市に当社が竣工した全木造の環境に配慮した定温倉庫に次いで、国内二棟目となる営業倉庫。広さは約272坪、玄米フレコンバックで約800トン分保管可能。

従来の木造建築物は梁で屋根を支えるのが一般的だが、大型建築物の建設となると、梁を支える柱が多く、保管スペースの確保が難しくなり、荷主のニーズに応えにくい倉庫となる。それらの課題を解決できた背景として、「建築技術の向上」と「木材の性能活用」という二つのノウハウがある。

橋梁(きょうりょう)建設の際に使われている「トラス構造」という技術を採用し、天井の強度を出して、耐久性の高い無柱空間の倉庫を実現することができた。また、木造の強みとして、夏は涼しく・冬は暖かいという性能を最大限に活用できるよう、住宅建築で採用されている工法で断熱材を使用。高断熱・高気密性を強化、家庭用エアコンの稼働のみで温度管理ができる、働く人たちにもやさしい快適な空間を造り上げた。

2021年から現在にかけて「空調付物流施設」の需要が年々高まりを見せている。同社の木造定温倉庫は、木造による高い断熱性と、省エネルギーな家庭用エアコンの組み合わせにより、特別な設備を入れなくても二酸化炭素の排出量を大幅に削減。「温度管理による品質確保」と「二酸化炭素の排出量削減」= 荷主のニーズと社会課題の解決、その両方に応える。