2023年09月27日 09:18

商船三井と出光興産は、共同で海洋プラスチックの再資源化(油化ケミカルリサイクル)に向けた実証実験を開始する。

商船三井グループの日本栄船では、海洋環境保全を目的にタグボートの基地として利用している広島市営桟橋に海洋浮遊ゴミ自動回収装置「Seabin(シービン)」を設置している。同実証実験では、「Seabin」を利用して回収した海洋プラスチックを原料として、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが、油化ケミカルリサイクル技術により生成油を生産する。この一連の取り組みを通じ、出光興産は石油化学製品や燃料油の原料として生成油が利用可能かを確認するとともに、海洋プラスチックの再資源化の実現可能性を検証する。将来的には、海洋プラスチック由来の生成油を原料に、出光興産の石油精製・石油化学装置を活用して「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を目指す。

商船三井グループは、経営計画「BLUE ACTION 2035」において環境戦略を主要戦略の一つとして位置付けている。また「海洋・地球環境の保全」をサステナビリティ課題の一つに掲げ、その目標とアクションを示すため「商船三井グループ環境ビジョン2.2」を定めている。出光興産は2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、2030年ビジョン「責任ある変革者」、2050年ビジョン「変革をカタチに」を掲げている。同実証実験を通じて、両社でカーボンニュートラルおよび循環型社会の実現、ならびに海洋環境保全の促進に向けて取り組んでいく。

商船三井 / 出光興産