2023年09月20日 09:44

東日本旅客鉄道は、JR東日本環境アクセスおよびビーエステクノ、三井化学と協業し、駅で回収したペットボトルを活用した「えきPET吸音材」を開発した。
JR東日本グループは、将来にわたり環境優位性を向上し、社会に新たな価値を創造する企業グループであり続けるために、2050 年度の CO2排出量「実質ゼロ」をJR東日本グループ全体の長期目標としている。今回の取り組みでは、駅で回収したペットボトルをリサイクルした吸音材を開発し、鉄道設備で活用する。回収したペットボトルの処理フローは多様であり、繊維化に適したフローは定まっていないなど、課題があった。処理フローを見直すことで、トレーサビリティを明確化し、鉄道利用に向けたリサイクルが可能となった。「えきPET吸音材」は、リサイクル原料比を25%から50%に向上(吸音板1枚につきペットボトル約35本分を含有)。リサイクル由来の原料比率向上によって、製造時のCO₂排出を5%低減した。
「えきPET吸音材」導入予定箇所は、東北新幹線 盛岡・新青森間速度向上に伴う環境対策(12月以降予定)。4社の役割は、東日本旅客鉄道が「取り組みの統括、吸音材の活用」、JR東日本環境アクセスが「駅でのペットボトル回収、分別」、ビーエステクノが「吸音板の販売」、三井化学が「吸音材の製造」。今後は、吸音材に関する原料削減技術を開発し、CO2排出のさらなる低減に取り組む。