2023年09月01日 16:14

医療法人桜十字が運営する「メディメッセ桜十字」は、東京大学医学部発ベンチャー ACCELStarsとの共同開発により、「ウェアラブル睡眠ドック Hypnos」の提供を、9月1日より開始する。

厚生労働省の発表によると、睡眠時間を国際比較した結果、日本人の睡眠が世界で最も短く、過去20年間にわたり日本人の睡眠時間は減少を続けている。この慢性的な睡眠不足は、日中の眠気や記憶力減退など精神機能の低下だけでなく、糖尿病、心筋梗塞などの生活習慣病にも深く関連する。睡眠障害の一種とされる閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)においても、日本人の潜在患者数は500万人に及ぶ。その一方、OSASの検査および診断においては、病院での脳波測定が必要というハードルがある。

ウェアラブル睡眠ドックは、自宅でデバイスを付けて眠り、スマートフォンによる問診に答えるだけという睡眠計測の簡易化を、医療利用可能なレベルで実現。これにより、睡眠状態によるスクリーニングが可能となり、睡眠障害との関連性が高いOSAS等の潜在患者を抽出し、早期の治療移行が可能となる。

メディメッセ桜十字は、ACCELStarsの持つ世界最高精度のアルゴリズムとウェアラブルにより可視化された「睡眠データ」と「健診データ」等の医療データを組み合わせ、睡眠状態と生活習慣の相関性を分析。それをもとに実施する保健指導を、これまでになかった睡眠領域から行うことで、睡眠だけでなく、日中の改善に向けた生活の質の向上を目指す。