ローム社は、物流・在庫管理などのラベル印刷に使用されるバーコードラベルプリンタに最適な高速・高信頼性サーマルプリントヘッドを開発した。

近年、eコマース（EC）市場の成長や消費者の多様なニーズにより、物流ラベルや在庫管理ラベルなどの需要が高まってきた。しかし従来のサーマルヘッド技術では、印字速度250mm/秒～300mm/秒程度が限界だった。そこでロームは、新しい構造や技術を採り入れた高速で信頼性の高いサーマルプリントヘッドを開発し、従来の限界を超える高速・高品質印字と高耐久性能を実現した。

新製品は、「TE2004-QP1W00A（203dpi）」と「TE3004-TP1W00A（300dpi）」。従来品から、基板の素材や構造、配線のパターンなどを大幅に見直している。特に印刷速度や品質に影響する加熱部分は、ローム独自の3D加工技術を使用した構造を新たに採用しており、印刷速度は従来品の約2倍の業界最速500mm/秒を実現。

また高硬度保護膜を付与した2層保護膜をヘッドに施工。それにより、高速印字の耐摩耗性や耐静電気特性、水分や塩分による耐腐食性が向上、ヘッドの長寿命化を実現している。なお本製品は、8月よりサンプル出荷ならびに量産を開始している（サンプル価格は、TE2004-QP1W00A（203dpi）6万円/個、TE3004-TP1W00A（300dpi）6万6000円/個：税抜）詳細はロームWEBへ。