2023年07月21日 15:48

今年9月、兵庫県神戸市、元町高架下に、地元アーティスト・クリエイターがつくる「モトコーミュージアム」が開館する。戦後、市民の生活に必要なものをいち早く取り揃え、高度経済成長時代、若者の夢を育んだモトコーへの想いを込め、高架下にあるものを活用して歴史をオマージュ。アート化して立体的に展示する。

通常であれば、元の建物を壊し、新たな建物をたててからミュージアムをつくる。しかしモトコーミュージアムは、歴史ある建物をそのまま活用し、過去の素材に手を加え新しいミュージアムをつくる。戦前からの歴史を持つ元町高架下そのものをミュージアム化し、当時を伝える建物のなかでアート作品を体験、鑑賞。ミュージアムそのものも作品として、クリエイターと共につくりあげる。

展示されるものも、高架下にあるもの、かつてあったものをオマージュした作品など。土地の歴史、記憶からインスパイアされた作品群が並ぶ。さらにミュージアムディレクターには、加古川市出身のアーティスト・岡本亮さんを迎え、岡本さんと交流のあるアーティストや、モトコー周辺に縁とゆかりがあるクリエイターが多数参画。

岡本さんらは、歴史ある神戸モトコーで実装できることが、スクラップアンドビルドでここまで来た日本社会に大きな影響を与えるのではないかと考える。アートはもちろん、地域や土地柄、関わる人々のこれからを感じてもらうことを期待。