2023年06月14日 19:07

アジラ社は、テキストから人の行動データを生み出す生成AIを研究及び開発プロセスに導入し、AI警備システム「アジラ」の更なる精度向上に取り組む。

同社のコア技術である行動認識AIのアルゴリズムには、人の行動を撮影したデータを利用している。そのため、従来のデータ収集には多くの時間を要していた。2023年に設立した同社の研究チーム、Human Science AI Researchチーム(HSAR)は、データの収集プロセスに生成AIを利用することで、スピーディなデータ獲得を可能とした。

従来の収集方法の場合、1万の行動データを作成するのに、約1カ月ほど(かつ5人分の工数)の時間を要する。一方、生成AIを活用した場合、テキストを入力するだけで学習済みのAIが自動でデータ生成を実施することができ、同じ行動データの収集が15分以下(かつ1人分の工数)で可能に。データ生成が従来の1/10000以下の工数にて実施可能となったことで、AI研究開発の大幅な強化に繋がっている。

また生成AIがデータを作り出した後、HSARによりデータ精度を確認するフローを導入することでデータの質を担保。AIの技術に「人間の理解や知識」というヒューマンサイエンスの視点を組み合わせることで、質を担保したデータを多く収集することができ「行動認識AI」の精度をより高めることに繋がる。AI研究の根幹となるデータ収集の効率化により、AIの予測モデルの精度がさらに高まり、セキュリティ面を強化したプロダクト開発を目指す。