2023年06月08日 12:37

ベホマルは、6月1日、立命館大学BKCインキュベータ(滋賀県草津市)内に、研究開発拠点として「ベホマルラボ」を開設した。
「ベホマルラボ」では「バイオマスCO2吸収材」という材料を研究開発する。この材料を添加剤としてプラスチックに混ぜて使うことで、CO2を吸収するプラスチック製品「DACプラ(Direct Air Capture-Plastics」を生み出すことができる。製品一つ一つのCO2回収量はわずかだが、集まることで大きな効果が期待できる。例えば世界のプラスチック生産量は4億トンと言われている。そのうちの0.1%がDACプラに変わり、1日1回CO2回収するだけで、CO2回収量とプラスチック削減量合わせ、年間172万トンのCO2排出削減になる。これは5700ヘクタール分、500万本の杉の木が1年間に吸収する量になる。添加できる樹脂の種類や量、製品の量産等、まだまだ様々な課題がある。研究開発によって課題を一つずつ解決し、社会実装を目指す。
ベホマルは、社長の西原麻友子さんが15年間研究開発職として勤務した大手電子部品メーカーを退職し、2022年11月に一人創業したスタートアップ。同事業は、子どものころから興味があった自然環境と、趣味のテレビゲームの中の困難に立ち向かう勇者像にずっと憧れ、1児の母親になった今「子どもたちに美しい地球を残したい」という想いから始まった。これまでは社長自宅の和室の一角で研究を行いながら、立命館大学と共同研究も実施してきた。今回、立命館大学内にラボを開設し、本格的に研究開発を進めていく。