2023年04月21日 12:06

インスタリムは、ウクライナ市民の脚切断患者に対する義足提供プロジェクトを立ち上げ、事業費の募集をクラウドファンディングサイト「READYFOR」にて開始した。
ウクライナでは現在、最大5000人もの人が「義足」を必要としている。現地の義足製作所によると、寄付などにより義足製作のための材料もパーツもあるが、圧倒的に義足を作る人材が不足している状況だ。義足製作は世界を見渡しても未だ、そのほとんどが手作業であり、ウクライナでは現在、この手仕事の職人の多くが国外に避難してしまっている上、国内に残された数少ない職人の人的リソースは、主に最前線で負傷した兵士のための義足製作にほぼ特化して利用されているからだ。
インスタリムは、世界ではじめて「デジタル製作による、3Dプリント義足」を商用化した日本のスタートアップ。同社の技術なら、従来の手作業と比べ、生産効率を10倍程度に向上させることができる。これまで、フィリピンとインドを拠点に、金銭的理由で義足を購入できない人たちに向けて、3Dプリント義足を届ける事業に邁進してきた。同社は1月に実際にウクライナを訪れて、現地の医療機関や義肢装具製作所への調査を実施。そして、「私たちのデジタル義足製作技術でなら、ウクライナの市民により多くの義足を届けられる」と理解した。そして、今まさに義足を待っているウクライナの人たちに向け、まずは100本の義足を届けようと、クラウドファンディングを立ち上げ、資金の募集を開始した。
募集金額は530万円。募集期間は4月21日〜6月19日。