2023年04月12日 12:19

3月1日、長崎県五島市福江島(人口約3万3000人)にある秘境集落・半泊において、建築家・中村好文さん設計の宿「Philosophers in Residence GOTO めぐりめぐらす」がオープンした。

国境離島・五島列島に誕生したこの宿は、「考える時間」に特化されている。山道を抜けた先にある海辺の小さな集落で、一人一人のその時々のモードに合った「考える時間」を楽しむことができるよう設計された。宿泊利用は2泊以上から。一棟貸しやマンスリー賃貸にも対応しており、喧騒から離れた離島の静かな場所で、心と身体を休ませながらゆったりと「考える時間」に浸ることができる。

半泊集落は、潜伏キリシタンの信仰の歴史が色濃く残る地域。各個室は、中村さんがフランスやイタリアの修道院からインスピレーションを得た「思索する人のための部屋」になっている。シングルルーム(14.4平米)は、ル・コルビュジエ が設計したリヨン郊外にある「ラ・トゥーレット修道院」の僧坊とほぼ同じサイズ。特徴的なカマボコ天井と「コルビュジエ・カラー」と呼ばれる独特の色調により、扉を開けて足を踏み入れた瞬間、心が自然と切り替わる空間を生み出す。

滞在中は、共用キッチンにて地域で採れた食材や、目の前の海で釣れた魚を調理する自炊するスタイル。共用キッチンには、庭に向けて開け放てる縁側を設置。ふらりと遊びにきた地域の人々や滞在者同士が食事をしながら、語らいながら共に過ごすことができる。予約はこちらから。