2023年03月16日 12:52

Nature3Dは、高生分解性酢酸セルロース樹脂をベースとする新しい3Dプリンター用フィラメントC38Pを開発。3月16日よりオンラインショップにて販売開始する。
現在、生分解性樹脂としてはPLA(ポリ乳酸)樹脂が広く使われているが、PLA樹脂は55℃を下回る温度環境下では分解が進みにくく、自然環境中では生分解する条件が整わない場合がある。今回開発した高生分解性酢酸セルロースフィラメントは、ネクアス者の「NEQAS OCEAN」 がベースで、従来の生分解性樹脂の分解条件の課題をクリアしうる製品。本製品で作られた造形品は木材や紙同様の生分解性があり、自然環境中で速やかに分解する。
本製品の酢酸セルロース樹脂と従来の酢酸セルロース樹脂との違いは、可塑剤(硬い樹脂を軟化させ、加工性をよくするための材料)の安全性と生分解性にある。本製品で使用されている樹脂の可塑剤は食品添加物としても使用されており、高い安全性、高い生分解性がある。酢酸セルロースと可塑剤、両方ともが自然環境中で分解するため、環境負荷が大幅に小さくなる。
さらに、本製品で作られた造形品は、樹脂の構成成分に酢酸が用いられていることから高い抗菌性を持つ。本製品により、高い生分解性、高い安全性、高い抗菌性、高い形状自由度を持つ3Dプリント造形品を得ることが可能になる。