2023年03月08日 15:04

山崎金属工業では「産学公官金」連携により地域の協力を得て、スプーン/フォークの使い心地の良さが、最大6.0倍も違うことを初めて脳波測定で証明した。
同社は日本の金属洋食器製造の90%以上を担う一大産地である新潟県燕市で、1918年より100年以上ナイフ・フォーク・スプーン類を造り続けている。ノーベル賞晩餐会にも採用されるなど高い技術力を誇っているものの、その製品の品質の良さを一般消費者に分かり易く伝えきれずにおり、何か客観的なデータで表すことは出来ないものかと悩み続けていた。
永年抱える課題解決に向け、第四北越銀行より産学連携の仕組みを活用する助言を受け、新潟県内の複数の大学に相談。長岡技術科学大学より、中川教授の「脳波測定による感性フラクタル次元解析手法」を用いれば、品質の良さを客観的なデータで表すことが可能との提言を得た。その結果、同社の金属洋食器の品質と普及品品質との違いを、感性フラクタル次元解析手法で検証するという、金属洋食器では初めての試みを実施することとなった。これは、脳波から快感・不快感の感性を測定、分析し、定量化する手法。
その結果、被験者20名に対し、山崎製品品質と普及品品質のスプーンにおけるさし心地の良さでは3.0倍、口抜け感の良さで3.9倍、金属臭の少なさで3.7倍、フォークにおけるさし心地の良さでは6.0倍の違いがあった。脳波測定結果をまとめたサイトと動画はこちら。