2023年02月14日 15:31

2023年2月9日、東京都内の中小企業活性化策として東京都が主催し、日本デザイン振興会が企画・運営を行う「東京ビジネスデザインアワード」が2022年度の受賞者を発表した。
同アワードは、東京都内の中小企業の持つ技術や素材等をテーマに、デザイナーから新規用途開発とビジネス全体のデザイン提案を募集し、製品・サービスの実現化を目指すコンペティション。本年度は10件のテーマに対し寄せられた100件近い提案から、審査委員会による一次審査、テーマ選定企業を交えた⼆次審査を経て、9件がテーマ賞として選出された。
最優秀賞を受賞したのは、「プリント基板の新しい使い方を提案するサウンドプロダクト」。ケイ・ピー・ディの企業テーマ「半田付け不要の基板ジョイント導通技術」を活かし、田村匡將さんが代表をとつめる、チームデデデの4名がアイデアを提案。両名が協力して新しい製品を作り上げていった。
同製品は、半田付不要の基板同士の接合で電気が導通する仕組み。⻭車の凹凸がかみ合うと音が鳴るというギミックが特徴で、「偶発的な音楽との出会い」を一つのプロダクトに落とし込んだ。身の回りの音を組み合わせて拡張させる楽しさがある。審査委員は、「課題の難易度とプロダクトの完成度、発想を短期間でプロダクトに起こした技術力と新規性が魅力。今までにない新しい遊びの在り方や、カルチャーをも生み出す可能性にあふれた提案で、今あるモノの見方をデザインの視点で転換した好例」とコメントを発表している。