
「READYFOR」にて実施された、大井川鐵道によるプロジェクトが、4313名から、8422万6200円の支援を集め、国内鉄道カテゴリークラウドファンディング史上最高記録を達成した。プロジェクト名は「蒸気機関車に再び命を、昭和の汽笛を次世代へ:大鉄100周年企画」。
兵庫県滝野町(現在の加東市)に展示されていた蒸気機関車C56形135号機は、年月とともに荒廃が進み、一度は解体の方針が立てられていた。そこで大井川鐵道が車両を引き受け、SL車両の動態保存化プロジェクトの実現を目指し、クラウドファンディングに挑戦した。
プロジェクト公開期間最終日の前日までに集まった支援金額は5300万円。そこから驚異的なラストスパートを駆け抜け、最終日の23時間で1256名から2670万円の支援が集まった。その日、プロジェクトページ・SNS上では公開終了まで1時間ごとにカウントダウンを実施。Twitter上でも多くの人にプロジェクトが拡散され、トレンドランキングに入るなど注目を集めた。
クラウドファンディングは金銭的な支援を得るだけではなく、支援者から応援してもらうことも大きな目的の一つ。今回のプロジェクトは、大井川鐵道から伝えた「SLを復活させることへの熱い想い」に、多くの人が共感し応援を寄せたことで、史上最高額・支援者数という記録に繋がった。大井川鐵道では、「今回の支援は当該機の動態化のみならず、当社における SL 列車運行そのものに対する熱い期待であるという認識を持つとともに、今後も持続的に SL 列車を運転し続ける責任を強く感じている」とコメントした。