2022年12月05日 16:08

このたび、11月7日=「いいさかなの日」に、「鎌倉さかなの協同販売所」が設立された。顧問・アドバイザーには、魚の伝道師として知られるウエカツ水産代表・上田勝彦さんが就任。神奈川県鎌倉市の住民と鹿児島県阿久根市の水産業者が、それぞれのニーズや地域課題を持ち寄り、魚屋の運営を通じ、買い物難民の課題を抱える鎌倉の郊外住宅地と、水産業の課題を抱える阿久根、両地域の課題解決を目指す。

まずは、新しいスタイルの鮮魚店「サカナヤマルカマ」を鎌倉の郊外住宅地に2023年春にオープンし、市内各所で鮮魚や総菜の移動販売を行う。その運営母体となるのが、鎌倉市の町内会長ら住民たちと、鹿児島・阿久根市の水産業者らでつくる「鎌倉さかなの協同販売所」。

高齢化による買い物難民や孤立といった課題を抱える鎌倉の郊外住宅地・今泉台を拠点に、同様の課題課題を抱える他の町内会と連携し、新鮮な魚を移動販売する。この魚屋は地域間交流を大きなテーマに掲げており、阿久根市と鎌倉市の漁業者らから直接仕入れた旬の鮮魚や、それらを使った惣菜、特産品などを取り扱う。

また、定期的に各地の水産業者との交流イベントや学生の体験学習受け入れを行い、魚を軸とした人材の育成や学びの機会をつくる。高齢化が進む鎌倉の郊外住宅地に、豊かな食環境と、魚食を通じた新たな交流の場をつくることで、各地の水産業者や地方の若者たちの応援にも。地域間連携を通じた、三方よしの新しい魚屋づくりへのチャレンジとなる。