2022年10月21日 16:29

ヤマハは、国内唯一の公立楽器博物館である浜松市楽器博物館とともに、共同展示「Real Sound Viewing 馬頭琴演奏再現」を、10月27日~12月13日、同博物館にて実施する。本展示は、同博物館で現在開催中の特別展「発見!楽器の動物園」の一環。モンゴルの伝統楽器である馬頭琴の演奏を、展示楽器から響く「生音」と、背景の大型画面に映し出す演奏者の等身大映像によってリアルに体感することができる。

このたびの展示は、同社が「ライブの真空パック」をコンセプトに技術開発を進めている、アーティストの演奏を保存し再現するシステム「Real Sound Viewing」を用いたもの。

奏者が演奏した音をデジタル化。そのデータを細かい振動に変換して楽器に伝えることで、楽器自体から音を響かせ、馬頭琴の自動演奏を実現した。馬頭琴の鳴り方の特性を注意深く見極め、演奏音のデジタルデータを慎重に調整。また振動を楽器に伝える装置を、最適な位置とバランスで取り付ける。

それによって、独特の奏法から生まれる伸びやかで繊細なニュアンスや、馬が駆ける足音やいななきを思わせる表現など、馬頭琴ならではの演奏音をリアルに再現。展示楽器から鳴る「生の音」と、等身大の演奏映像により、あたかも目の前で実際に演奏がおこなわれているかのような、臨場感あふれるバーチャルステージを体験できる。なお、同システムを用いて浜松市楽器博物館と共同展示をおこなうのは、昨年の筑前琵琶に関する展示に続いて2回目となる。